導入事例

あゆみ製薬株式会社様

あゆみ製薬株式会社様は、解熱鎮痛剤やペニシリン製剤を中心に国内3工場(瀬戸工場、多摩川工場、厚木プラント)で製造を行っています。各工場では、ITを駆使し徹底した誤作業排除と作業効率アップを達成しており、我々IDEC AUTO-ID SOLUTIONS株式会社がその実現をお手伝いさせて頂いています。今回、あゆみ製薬様のCIO兼CISOである細川民雄執行役員にご協力頂き、システム構築の経緯とその効果をご紹介致します。


社会課題化した医薬品製造における誤作業排除に対する『 あゆみ製薬×IDEC AUTO-ID SOLUTIONS』の取り組み

あゆみ製薬様では、基幹システムであるSAPに加えMESも稼働しており、それらのシステムから製造指図書が出力される環境となっています。
「製造指図書がシステムから出力されても、目視で指定されたアイテムやロットに対するピッキングが行われ、同様に目視で投入するプロセスでは、現場作業において誤作業が発生するリスクは存在します。医薬品製造現場での誤作業による事故が報道されていますが、製造現場の方々も、当然、間違えたくて間違えるわけはありません。従来から弊社では、自動認識技術の専門ベンダーであるIDEC AUTO-ID SOLUTIONS社と協議し、ハンディターミナルによるバーコード識別システムを”第二のMES”の位置付けとして構築し、現場作業者の誤作業排除にかかる環境構築を推進しています。」【細川様】

ハンディターミナルは無線LANを通してSAPやMESと連携し、ロットや有効期限、検査ステータスなどの情報を製造指図データとリアルタイムに照合するので刻々と変化する現場の状況にも追従していきます。これらのデータを用いたハンディターミナルによるチェックを、ピッキング時や投入時、検査実行時などの主要工程をはじめとした、あらゆる製造タイミングで実行することで、徹底した誤作業排除を実現しています。


『脱エクセル』でロット情報の一元管理と帳票の一括出力

医薬品のメーカー様では、ロット番号のマニュアル採番や、製造指図書や出庫依頼書など膨大な帳票の出力をExcelで作成、印刷してお困りのケースもあるのではないでしょうか。 Excelでの作成の場合、同じロットや有効期限を何度も入力したり、さまざまな工程で帳票出力する場合に、入力間違いや帳票の版管理といった点で課題を抱えることがあるかと想定しています。
「製造指図書をはじめとしたほぼ全ての帳票やラベルにバーコードを追加し、製造指図書の発行タイミングで、システムから一括出力する仕様にしています。出力された帳票やラベルのバーコードをハンディターミナルで読み込む事で、リアルタイムにSAPやMESのデータと連携させることで極力手入力を排除し、現場作業者の誤作業排除と生産性アップを同時に実現しています。Excelは非常に優れたビジネスツールですが、入力作業がある以上、誤作業につながるリスクがあります。脱エクセルを推進し、同じデータの入力や印刷は、極力1回で済ませる設計としてあります。」【細川様】

規制適合への万全のサポート

製薬工場では、CSV(Computer System Validation)やデータインテグリティ、監査証跡の記録保管など規制への適合を求められます。本システムもGMP上の要件から、いつ、誰が、何を実行したのかといった情報はハンディターミナルを介して自動的に記録され、必要な記録は、監査証跡レポートとして発行されます。
「IDEC AUTO-ID SOLUTIONSは、製薬工場へのシステム導入の実績があり、規制適合の面でも十分なサポート体制が期待できます。」【細川様】

今後について

「あゆみ製薬では、現場の誤作業排除をスモールスタートしたことで現場作業者がITによる改善の効果をタイムリーに実感し、IT側ではなく現場側から誤作業排除、作業効率アップにつながるアイデアや相談が生まれるようになりました。その結果、検査実績の統合管理(LIMS)や原材料の在庫管理、ロケーション管理、ステータス管理といったシステムを次々に実現しています。」【細川様】
我々の取り組みが、本稿を目にされた製造業の皆様の業務課題の解決に生かされ、誤作業のない現場の実現に貢献できれば幸いです。

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